悪いことをしたらお灸をすえられた・・・という意味について
私たちの(昭和30年代生まれ)世代になって実際に悪戯が過ぎて
お灸をすえられるという体験をした人は少ないでしょうが
戦中戦前はそういう子ども達は多かったようです。
何故お灸か知っていますか?
罰でしょうか?
虐待でしょうか?
いえいえ このお灸の意味がありました。
悪いことをするとお灸をすえられた場所はどこでしょう?
普通は「二間」という人差し指第二関節にあるツボにお灸をしました。
(背中の身柱というツボにする場合もあります)
二間のツボの効能は「ものもらい」と疳の虫によく効くツボです。
「ものもらい」はわたしも鍼灸学校に行ってから使ったことのあるツボですが、よく効きました。
ですので理由は3つと学校で習いました。
イタズラの罰
疳の虫封じ
泣いたときに目に手をやってものもらいにならないようにという親心
なるほどと思ったものです。
ヨーロッパにお灸が伝わる
1600年代に日本に来日したルイス・フロイスというイエズス会の宣教師は自身が著した日本史や欧日比較文化論の中で灸のことを「草による火のボタン」と紹介しています。
1603年にイエズス会士によって編纂され長崎で印刷された日葡辞書では初めて「moxa」という用語が登場しました。
モグサという日本語が現在のmoxaという言葉になりました。
1600年代にジャワで活動していた宣教師が長年悩まされていた痛風が
現地の医者にお灸を据えられたらウソのようによくなり、その日はぐっすり眠れたそうです。
その記録したものをヨーロッパで出版したところ反響がありヨーロッパにお灸ブームになったようです。