椅子がこわい 夏樹静子著

心身症が腰痛というのがあります。強いストレスを感じて腰痛が出てきます。夏樹静子著「椅子がこわい・・・私の腰痛放浪記」を読みました。
心身症が腰痛を起こすということがまだ一般に知られていなかった頃の発表だったような気がします。

夏樹静子氏の場合,お忙しい毎日だったでしょうが,おそらく強いストレスは感じていなかったと思います。
ただ心の深いところでは強くストレスを受けてココロが悲鳴を上げて身体に訴えていたのでしょう。

読んでみると夏樹さんは、いろいろな人に出会い治療を受けていたことが分かりました。
整形外科から鍼灸,整骨院,整体,気功,心霊療法まで。
ここで学生時代に噂に聞いた名人及川先生も出てきました。
及川先生は治療の後、カラダの変化と経過を患者に告げその通りになることが多い噂を聞いていました。例えば何時間後このように症状が変化して,何時間後には治るなど。

こういう噂を港区で仕事をしていたときに患者さんから時々聞いていました。
及川先生は二回で「私には治せない」と夏樹さんに伝えたと書かれていました。
夏樹氏の現状と変化の限界が見えたからでしょう。これを読んでやっぱり名人だなぁと改めて思いました。

私も何度か心身症と思われる腰痛にぶち当たったことがあります。
入院をオススメしましたが当時としては心身症で入院というのは難しかった記憶があります。

https://amzn.to/3yH0FwK

「夏樹静子のお葬式を出しましょう」──苦しみ抜き、疲れ果て、不治の恐怖に脅かされた闘病の果てに、医者はこう言った。時には死までを思い浮かべた鋭い腰の疼痛は、実は抑制された内なる魂の叫びだった。そして著者もいまだに信じられないという、劇的な結末が訪れる。3年間の地獄の責め苦は、指一本触れられずに完治した。感動の腰痛闘病記。『椅子がこわい─私の腰痛放浪記』改題。