日本疳の虫研究所

日本疳の虫研究所は、医療文化である疳の虫切り・疳の虫封じなどの情報を収集するために開かれた研究所です。

このカテゴリでは、民俗的な疳の虫と鍼灸で使われている疳の虫を取り上げています。
両者のか疳の虫の概念は、同じものではありません。

 

疳の虫はじめの一歩

私は小さい頃疳の虫を取るお婆さんが隣町にいました。
弟が引きつけが激しくてそこに母親が噂を聞きつけて連れて行った時から興味を持っています。
私が小学6年生の頃です。

鍼灸学校に入学して疳の虫という症状(鍼灸で習うところの症状ですが)を見つけとても興味を持ちました。

調べてみると疳の虫(疳という捉え方ですが)は古来より健康に関わるものとして捉えられておりました。

年配の人と関わることが多くなり、疳の虫について尋ねると意外と多くの方が知っていました。
近年この「疳の虫をとる」といった捉え方は少なくなりに残念に思っておりました。

私はこの疳の虫切りや虫封じを復活させたいと秘かなたくらみを抱いております。
健康的な子育てを通して平和な世界を目指します。
人々の癇癪が飛んでいきますように!

世界が平和でありますように!

疳の虫

疳の虫 カンノムシ カンムシ 虫切り 虫封じなど日本には
いろいろな言い方があります。
疳の虫は、呪い的な捉え方と医療的な捉え方があります。

ただ単に疳の虫と言っても江戸時代の「疳」と現代の「疳」では意味合いがちがっています。

現代では「疳の虫」といえば夜泣き・癇癪などを指すことが多いのですが本来は「疳」は、東洋医学においては子どもの疾病を考える上で中心となる概念です。

古来、小児の病の多くは驚風と五疳に分類して治療していました。
症状を指すもので、病名ではありません。

五つとは肝疳 心疳 肺疳 脾疳 腎疳を指します。
鍼灸では、疳を疾病と健康の中間状態・半健康または疾病準備状態と位置づける考え方もあります。

内服薬として江戸時代から伝わるヘビトンボの幼虫「孫太郎虫」や「赤蛙丸」が疳の虫の妙薬でありました。