
20年ほど前までは噛み合わせが悪いから顎関節症になるという説ありました。
それは誤った説でした。
1930年代の耳鼻咽喉科の先生ある口がうまく開かない開口障害を持つ患者に歯が抜けたままだったりすると入れ歯が低すぎたりする人が多く不正咬合を治すと症状が軽くなると報告したのがキッカケと言われています。
TCH(ティース・コンタクト・ハビット/噛みしめ・食いしばり)に気がついていませんでした。
噛み合わせの調整や歯列矯正で顎関節症が良くなることもあれば逆に悪化して歯科医を次々とハシゴに陥るケースもあります。
人の歯根にある感覚受容器は紙一枚の熱さを感知するといいます。
逆に噛み込んでいく圧には鈍感なのです。
どこまでも噛み込んで歯にダメージを与えたり顎関節に関係する筋肉疲労を起こしたりします。
ユニークな顎関節
人体には関節が260〜300あるといわれています。
中でもユニークなのが顎関節です。
顎関節は作りにも働きにも他の関節にない性質があります。
はじめに作りについてひとつの骨は通常一つの関節を作りますが顎関節は関節骨の骨に左右二つの顎関節オーバル9月骨は多くの動物では真ん中に左右二つの骨に分けられるが霊長類など一部の動物では一つに融合しています。
機能について顎関節は蝶番運動と前方滑走運動という二つの動きが行えます。
蝶番運動は肘と同様なドアのような回転運動です。
前方滑走運動は下顎が前にスライドする動きです。
それによって口を大きく開けられます。
蝶番運動と前方滑走運動を同時に行えるのは顎関節だけです。
左右の関節が違う運動をすることで咀嚼という複雑な動きを可能にしています。
顎関節症の原因は噛み合わせではない
私のところで多いのはTCH(Tooch Contacting Habit)
多いのはデスクワーク中に無意識に歯を接触させ続けたり寝てる間に歯を噛み合わせたりするTCHを持つ人がいます。
歯は軽く触れるだけでも筋肉が使われるためTCHが続くと周りの筋肉が疲労し顎関節にも負担がかかり顎関節症の誘因となります。
TCH になると感覚が麻痺して歯が接触しても違和感が無くなります。
連鎖的に周囲の筋肉に負荷が加わり,その結果として頭痛や肩こりが出て何かおかしいぞという自覚が出てきます。
よくある原因
よくあるのはストレスと噛みしめてしまう習慣。
TCH(Tooch Contacting Habit)による首コリや肩こり頭痛が生じると心理的なストレスも増えてしまう悪循環に。
逆にTCHがコントロールできればストレスは軽減することが出来ます。
TCH自宅で出来るコントロール法
TCHを自宅で修正する方法があります。
習慣を上書きする必要があります。
- TCHが自分に悪い影響を与えることにまず気づきましょう。
両手と頬とこめかみの筋肉に添えて上下の端を合わせて筋肉の緊張を確認 TCH が筋肉の疲労につながると改めて自覚しましょう。 - 歯と歯を合わさないことを習慣つけましょう。
「リラックスして歯を離す」など書いた紙を自宅やオフィスのよく通る所に貼りまくりましょう。トイレなどもはるといいですよ。
それを見たら歯が離れているか確認して深呼吸し脱力して肩を落とすこれを一回だけ行います。 - 歯を接触させたら離す癖を作ります。
接触刺激のみで無意識に歯が離せるようになります。
個人差はありますが2〜3週間で変化を感じ3〜4ヶ月で TCHから脱出することも可能です。
イラストの赤い場所は痛みやこりの強くなる場所です。
ここに自分でマッサージや「火を使わないお灸」を使いましょう。