顎関節と耳鳴り,難聴の関係

耳鳴り、耳閉、めまいは、現代医学では主として耳鼻咽喉科領域の症候として捉えられています。それは耳の機能的、器質的な障害によって起こると考えられています。重症な場合には脳の異常からおこることもあります。
全身的には鉄欠乏性貧血等の血液の異常によっても起こるとしています。
治療は薬物治療が主体であるが、治らないことが多く見受けられます。

東洋医学では、これらの耳の症状を全体との関係で捉えます。
耳は五臓では腎と係わり、経絡では手足の少陽経が密接に関係しています。
病の原因では、不内外因が多く仕事による精神的肉体的疲労が多いのです。
飲食の問題では、水分代謝の異常(水毒)や血液循環の不良(血虚)による場合もあります。
精神的肉体的疲労の時に顎に力を入れているのではないかと思っています。

私の経験では、耳閉感、突発性難聴、めまいは比較的よく治るが、耳鳴りは治りやすいものから、治らないものまで幅が広く完治しないことが多いです。

中耳腔内にある3つの耳小骨,ツチ骨,キヌタ骨,アブミ骨は鼓膜から前庭窓そして内耳へ振動を伝え電気信号化して大脳として伝えられ音として感じることが出来るという。
この電気信号化のプロセスで何らかの原因により強弱が生じ耳鳴りや難聴になると考えられている。
その原因の一つとして内耳に密接にある顎関節包内の持続的な圧力上昇を上げること(すなわち歯ぎしり・噛みしめ・食いしばりなどで)が出来るのではないだろうか。
この部分への鍼で耳鳴りの軽減消失が確認することが出来きます。