夜泣きから知恵熱まで

夜泣きの薬で有名なのは関東や生まれ故郷では「宇津救命丸」です。
これが関西では「樋屋奇応丸」という薬に変わります。
樋屋奇応丸は川柳にも登場するほど親しまれた伝承薬の一つです。
関ヶ原を境界にして住み分けているようです。

1600年代には登場した薬のようです。
それぞれの足跡をたどると面白い物語があります。
詳しくは鈴木昶著「江戸の妙薬」をご覧下さい。

伝承薬の特徴は一般に副作用がないのが特徴です。
効果は穏やかにあらわれます。
手頃に医者にかかれなかった時代の救急薬でもありました。

夜泣きから知恵熱まで効くのが小児鍼です。
皮膚にホワンとした刺激を与え自律神経を興奮させていきます。

夜泣きからイライラ、食が細いなどなど。
最近効果を再確認したのが手術の傷跡が薄くなる、火傷の治りが早いなどです。


●効能・効果
小児の疳、かんむし、夜泣き、ひきつけ、下痢、消化不良、食欲不振、胃腸虚弱、
乳はき

かんむし:自分の思い通りにならないと、すぐじれて怒ったりキーキー泣く。
夜泣き:昼間の外出などで興奮し、夜中に突然泣き出し、なかなか泣き止まない。
下痢・消化不良:かぜをひいたり、食べ物や飲み物があわなかったりすると、すぐ
おなかをこわす。
食欲不振・胃腸虚弱:生まれつき胃腸の弱い赤ちゃんが消化不良や食欲不振をおこす。