春の訪れを感じる3月になりました。しかし、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもあります。特に半身麻痺の方にとって、冷えは健康回復の大きな障壁となります。
当院には、リハビリ後のケアとしてマッサージや関節運動のために通院される患者様がいらっしゃいます。先日、寒さによる体調不良で来院された患者様に、お灸療法を行ったところ、素晴らしい効果が見られました。
お灸の効果とメカニズム
お灸は日本の伝統医療として古くから親しまれてきた療法です。体の特定のツボを温めることで、次のような効果が期待できます:
血流促進効果 - 冷えた部位の血行を改善します
痛みの緩和 - 温熱刺激により痛みの感覚を和らげます
免疫力向上 - 体の自然治癒力を高めます
半身麻痺の方の場合、麻痺している側は特に血流が滞りやすく、冷えの影響を受けやすい状態です。お灸による温熱刺激は、麻痺側の血流を効果的に改善し、体全体のバランスを整える助けとなります。
光線療法の効果と特徴
当院では、お灸療法に加えて「光線療法」も提供しております。光線療法は太陽光に近い性質の光を用いた治療法で、特に半身麻痺の方に多くの効果が期待できます。
光線療法には以下のような効果があります:
血行改善作用 - 可視光線と赤外線の温熱効果により血管を拡張させ、麻痺側の血液循環を促進します23
神経機能の改善 - 末梢神経への血流を改善し、しびれや痛みの軽減に効果的です。
鎮痛・消炎作用 - 痛みの原因となる発痛物質を除去し、炎症を抑制します。
免疫調整作用 - 自然治癒力を高め、体全体の免疫機能を向上させます。
脳卒中による片麻痺の患者様には、特に有効な治療法として注目されています。実際に、脳梗塞後の左半身のしびれに対して光線療法を行った例では、2年後に症状が大幅に軽減したという報告もあります4。
お灸と光線療法の併用効果
お灸と光線療法は、それぞれ異なるアプローチで体を温め、血行を促進するという共通点があります。両療法を併用することで、次のような相乗効果が期待できます:
より深部までの温熱効果
長時間持続する血行促進
自律神経系の総合的な調整
特に冬から春への季節の変わり目には、体の冷えやこわばりが残りやすい時期です。お灸で特定のツボを刺激しながら、光線療法で広範囲に温熱効果を与えることで、より効果的に体調を整えることができます。
光線療法の施術方法
当院の光線療法は、患者様の症状や体調に合わせて最適な照射方法を選択します。半身麻痺の方には、麻痺側を中心に10〜20分間の照射を行い、血行促進と神経機能の活性化を促します4。
痛みを伴わない穏やかな温かさを感じる心地よい治療法ですので、リラックスしながら受けていただけます。