
ずい分前に小学生だった子供が歯ぎしりが酷くて,当時の私には手が負えなく知り合いの先生のところで治療してもらおうと連れて行ったら「こりゃ俺のところでは手に負えない」と知り合いの歯科医院を紹介してもらった。
そこは独自のJ.Splitを作って,当時どうもデータを取られていたデンタルドクターがいらっしゃいました。
先生は「さまよえる顎」と表現されていて資料などいただいたりしてとても刺激になった覚えがあります。
歯ぎしり自体は治るものではないですが,付随する症状は随分軽くなるといった印象でした。
娘は睡眠不足と頭痛でほぼヒステリー状態でした。
頭痛はそのマウスピースをはめて10分ほど噛んでいるうちに首のコリが弛んで頭痛がその場で消えたのには驚きました。
「多分今日爆睡しますよ」と言われ家についたのは19時くらいでした。
「眠いからごはんいい」と言って12時間以上寝たものです。
睡眠不足を補ったわけです。
狂ってしまったこの顎を、理にかなった小さく簡単な装置で三次元的に開放する、これがJ.Splintである。
どういう理屈なのか聞いたところ「顎の噛む機能で脳の噛むプログラムをリセットする」といったものでした。
それから私は,自分の子供を実験台に私の鍼灸と手技で作り上げていったのです。
このデンタルドクターの記録をいただき,いろいろな症状で確認していきましたが,かくも顎関節は,まさに腰にまで影響をしているのだと確信に至りました。
鍼灸では,経絡というシステムとツボを使ってカラダを変化させていきます。
鍼灸では,ツボに単純にアプローチするのではなく,反応のあるツボ(cori)を変化させることが大切になってきます。
反応のあるツボ(cori)は,不快感や痛み,調子の悪い,カラダの異常のあるところにとくていのばしょに現れて来ます。バランスを取ろうとしているという言い方もできますが悪いバランスです。
時間が経ちすぎて安定した反応のあるツボ(cori)は固くなり,弾力がなくなり「慢性化」状態と表現されるようになります。
顎関節は特に頭と首に大きな影響を与えます。
その症状は重要なものとしては例がありました。
- めまい、ふらつき
- ガンコな頭痛
- 耳鳴り: 耳鼻科で異常なしという例はたまにあります。
- かみ合わせの場所が分からなくなった。
- 睡眠障害:睡眠が浅い,寝た気がしない
- 開口障害:開口障害がある場合は関連筋群(経絡の考え方)が腰まで影響していることがあります。
- 歯ぎしり:強烈な場合は自律神経失調症の診断をされている方がいました。
- ある種の厄介な体の記憶: 若い頃に鼻を殴られて、何年も経ってから喉のつまり感が出た例
- 強烈な首や肩こり:これは普通に殆どの方にあります。
- 喉のつまり感:交通事故でPTSDになった方が歯ぎしりがあり強い喉のつまり感ガ出現した例
- 強い冷えが原因の方
咀嚼のシステムは脳のプログラムです。
咀嚼は,顎,舌,顔面の筋肉(顎筋,舌筋,顔面筋)を使って唾液腺も動員します。
歯ぎしりなどはこれらを酷使して疲労させます。
そして問題点にコリが出来て局所に出た現象(症状)であると思われるのです。
めまいの原因のうち7割が内耳が関連していると言われていますが、その原因に歯ぎしり食いしばりが関与するものが多いと考えられます。
歯ぎしり食いしばりによる咀嚼筋の持続的収縮は何処に「コリ」作るのでしょうか?
頭にある筋肉,顔にある筋肉,顎を使う筋肉,てこのように支軸として使われる首の筋肉,負荷のかかる第二頸椎付近。
この付近の内耳の辺りにリンパ浮腫や静脈系の血流障害をおこすだろうなと想像できてしまう。
クスリを飲んでも繰り返す「めまい」や「頑固な頭痛」,どがある場合は歯ぎしりや食いしばり噛みしめの癖があるならばいい確率でそれが関係していると思っている。
症状のある方はお気軽にご相談ください。