増永静人著「経絡指圧治療 百話」第三話|腰痛
鍼灸あんま指圧マッサージは、肩こりに次いで多いのが腰痛です。
腰痛診療ガイドラインは、腰痛の診断や治療に関する指針を示したものです。
2019年に改訂第2版が発行されました。非特異的腰痛は、原因がはっきりしていない腰痛であり、腰痛の約85%がこの非特異的腰痛であるとされています。
増永先生の第三話では、治療所の隣の美容室で、店の前で滑って歩けなくなった方が出てきます。一通り指圧をすると、どこも凝っていてカチカチだったそうですが、施術が終わってから全く力が入らなかったそうです。
大腿骨骨董骨折とわかり、外科に連絡して、冷や汗をかいたそうです。
私も1件だけ大腿骨骨折の方がいました。病院で入院となりました。
私は腰痛は内臓痛である場合があることに注意しています。
内臓痛の場合は、医療機関での検査をお願いしています。
ぎっくり腰と飛び込んできた方もいますが、腎結石や膀胱結石が悪さをしていて、それが腰痛に反映されていることもあります。
何度か車やタクシー、救急車を呼んで病院に連れて行ったことがあります。
腰痛は、症状は同じでも原因は多彩です。
ギックリ腰と思われた奥さんは、ストレスで胃潰瘍を起こし、それが反射で腰に強い引きつれを起こしていました。
あまりの激痛に病院に運ばれ、検査で胃潰瘍が見つかり、胃潰瘍の治療とともに腰の痛みが良くなりました。
腰椎が一つ多い方も稀にいますが、そういう方は腰痛を抱えることが多いです。
院長院長

腰が痛い場合は、背中から腰を調整したくなりますが、腹部のコリを確認することもとても大事です。

腸腰筋の引きつれが、慢性腰痛の原因の1つです。
慢性腰痛も原因は様々で、印象深いのは働きすぎ、遊びすぎで、よくギックリ腰を起こす働き盛りの方がいましたが、後ろに転んで腰椎の横突起を骨折、1ヶ月入院したら腰痛が3年くらい消えた方がいました。回復する時間も必要ということなのでしょう。
増永先生も第三話に書き留められていましたが、
「全身の機能が回復して、生活の歪みがなくなれば、腰は自然に楽になり、大へんな病気にならない丈夫な体に戻れるのです。私はそういう治療をしますよ。」
と。
腰痛は、内臓痛や骨折などの重大な病気の症状である場合もあるので、注意が必要です。
また、慢性腰痛の場合は、全身の機能や生活習慣を見直すことで、根本的な改善につながることもあると思います。

腰痛は、現代の日本において国民の約80%が経験する身近な疾患です。その原因はさまざまですが、大きく分けて2つに分けられます。

1. 器質的な異常による腰痛

腰椎や周囲の筋肉・靭帯などの器質的な異常が原因となる腰痛です。椎間板ヘルニアや腰椎分離症などがこれにあたります。

2. 慢性腰痛

器質的な異常がないにもかかわらず、腰痛が続く慢性腰痛です。原因は不明なことが多いですが、ストレスや姿勢の悪さ、運動不足などが関与していると考えられています。

腰痛の治療法

腰痛の治療法は、原因によって異なります。

  • 器質的な異常が原因の場合は、手術や薬物療法などの治療が必要になることもあります。
  • 慢性腰痛の場合は、運動療法やストレッチ、鍼灸マッサージなどの保存的な治療が中心となります。

腰痛の予防法

腰痛の予防には、以下のことに気をつけましょう。

  • 姿勢を正しくする
  • 適度な運動をする
  • ストレスを溜め込まない

姿勢を正しくする

長時間同じ姿勢を続けると、腰に負担がかかりやすくなります。姿勢を正しくすることで、腰への負担を軽減することができます。

適度な運動をする

運動をすることで、筋力や柔軟性が向上し、腰への負担を軽減することができます。

ストレスを溜め込まない

ストレスが溜まると、自律神経が乱れて腰痛を引き起こしやすくなります。ストレスを溜め込まないように、適度に発散するようにしましょう。

揉み療治・指圧

私は「経筋」を用いた観察でどの筋が引きつれているのか、コリと連動した動きの制限を参考に揉み療治・指圧、鍼灸をしています。